みなさんこんにちは!ナガヤプラスです!
今回は大阪府寝屋川市のT様邸にて、漆喰工事と瓦ラバー工事を行いました。
前回の施工事例に引き続き、漆喰工事ですが再度漆喰についてご説明いたします。
まず屋根の漆喰とは、棟部(屋根の頂部)や軒先(屋根の先端部)の隙間で使用されている白い保護材のこと。
古来より使われてきた消石灰を主原料とした耐火性のある、環境にやさしいアルカリ性建材なのです。
日本の寺院や蔵、木造住宅などの伝統的建造物の白い漆喰壁でご存知の方も多いでしょう。
新しい漆喰は、コントラストがくっきりと色鮮やかになるばかりでなく、住宅を湿気や腐朽化などから守ります役割があり、アルカリ性のため抗菌性も備えている優れもの。
漆喰の役割は、主に二つ。
・瓦と瓦を接着して自然の雨風から屋根を守る
・瓦屋根の美観性を保つ化粧材
漆喰が剥がれたり傷んでしまったりしてしまうと、その漆喰は瓦同士を接着する機能を果たすことができなくなり、瓦と瓦の間にズレが発生してしまいます。
屋根の漆喰が剥がれると雨漏りなどを引き起こす原因となってしまうため、そういった事態を防ぐため、屋根の漆喰の状態に応じて屋根漆喰工事を行うのです。
ちなみに屋根の漆喰工事には主に二種類の方法があります。
「棟の取り直し工事」と「漆喰詰め直し工事」です。
前者は屋根の頂上部である棟部分を一旦取り外し、そこに再度漆喰を詰め、取り外した棟瓦を再び設置していきます。
瓦がズレたり、漆喰が剥がれてほとんどなくなってしまっていたりと重症な場合に行う工法です。
後者は文字通り、瓦と瓦の間に詰められた漆喰を詰め直す工法。
漆喰の崩れや剥がれなどの劣化が比較的軽微な場合に行われます。この状態の時にお手入れすれば、メンテナンス費も抑えることが可能です。
さらに、もう一つ行った「瓦ラバー工事」ですが、
これは瓦と瓦をコーキング材(接着剤のようなもの)で繋ぎ強度を高める工事で、強風などによる瓦のズレや落下を予防したい場合に行うことが多いです。
この工法のメリットは、強風時や地震時に瓦のズレや落下を防止する効果があります。
また瓦同士の隙間埋めにも、ラバー工事は最適。瓦は陶器やセメントでできており、歪むことはあまりないと思われる方が多いかもしれませんが、
長い年月の間、強烈な紫外線などに晒されることによって、瓦自体が歪み、瓦と瓦の間に隙間ができることがあります。
この隙間から雨水が入ると、雨漏りの原因に…。その雨漏りを食い止めるため、ラバー工事は有効的です。
そして、このラバーロック工法は屋根や家の構造について正しい知識を持った上で、正しく施工されないと雨漏りなどを引き起こしてしまいます。
ラバーロックの正しい工法は、
・雨水の流れる量の少ない瓦の山部分のみ、シーリングで接着する
これは瓦の下の通気性を確保しながら、なおかつ瓦を固定できる方法。雨水の流れを妨げる部分も少ないため、雨漏りを起こしにくい正しい施工方法です。
・雨水の流れる量の少ない瓦の山部分をL字型にシーリングで接着する
L字型にシーリングすることで、縦と横の動きの両方に頑丈になります。季節によってさまざまな方向から強風が吹くといった場合に有効な施工方法です。
・熨斗(のし)瓦の隙間のT字型になっている部分のみ、シーリングで接着する
平らな熨斗(のし)瓦の交互に積んであり、その隙間がT字型になっている部分のみをシーリングで接着します。地震などで熨斗瓦が崩れる場合、一番下の部分から横倒しになることが多いため、強風でズレが生じる確率は少なくなるでしょう。
・頂点の部分のみをシーリングで接着する
頂点は屋根の中でも出っ張っている箇所であり、突風や強風の影響を受けやすい箇所なため、瓦ズレ防止にはラバーロックは大変有効です。
前述で申し上げたように、間違った施工法のラバー工事は雨漏りの原因となるだけですので、こちらも注意しておいてください!
寝屋川市のT様、ご依頼いただきありがとうございました。
当方では、屋根に関することなら幅広く対応しておりますので、お気軽にご相談くださいませ!